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21パーセント上昇した仮想通貨LUNCの行方を市場データから読み解きリスクを防ぐ

🎧 音声で聴く:ジョンとリラが本記事をもとに、現場視点と戦略視点から独自の見解をディスカッションしています。記事では詳細なデータと参照リンクをまとめています。

ご注意:暗号資産は価格変動が極めて大きい資産です。本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

導入

Terra Luna Classic(LUNC)が24時間で21%上昇し、0.000044ドルに到達した。時価総額は約2億4,000万ドル。取引高も3,800万ドル超に膨れ上がっている。

2022年のTerraエコシステム崩壊から約4年。LUNCは史上最高値から99.99996%下落した位置にいるが、史上最安値からは4,239%以上の上昇を記録している。この急騰の背景と、冷静に押さえるべきリスクを整理する。

背景と課題

LUNCは、2022年5月にTerraエコシステムが崩壊した後に誕生した旧チェーン側のトークンだ。崩壊前の「LUNA」がリブランドされ、旧チェーンは「Terra Classic」として存続している。崩壊時にはアルゴリズム型ステーブルコインUST(現USTC)のペグ崩壊が連鎖的な売りを引き起こし、トークン価格はほぼゼロまで下落した。

2022年4月5日に記録した史上最高値は119.18ドル(Blockchain Magazine報道)。現在の0.000044ドルという水準は、そこから99.99996%低い。一方、2022年5月13日に記録した史上最安値0.00000099967ドルからは4,239%以上の回復を見せている。

この価格帯のトークンが急騰する背景には、流通供給量の多さに起因する投機的な値動きがある。LUNCの流通供給量は5.47兆トークン。わずかな買い圧力でも大幅な変動率を記録しやすい構造だ。

正直なところ、崩壊から4年近く経っても投機的な関心が続いている点は注目に値するが、それが「プロジェクトへの信頼」なのか「低単価トークンへの短期投機」なのかは区別して見る必要がある。

技術の核心

Terra Classicは独自のブロックチェーン上で稼働するレイヤー1プロトコルだ。もともとCosmos SDKをベースに構築されており、Tendermint BFTコンセンサスを採用している。崩壊後、新チェーン「Terra 2.0(LUNA)」がフォークにより誕生し、旧チェーンがTerra Classicとして維持されている。

コミュニティ主導のトークンバーン(焼却)が継続的に議論・実施されている点は、LUNCのトケノミクス上の特徴だ。膨大な流通供給量を段階的に減少させることで、トークン1枚あたりの価値向上を目指す取り組みとなっている。ただし、5.47兆枚という供給量に対してバーンのペースが十分かどうかは、コミュニティ内でも意見が分かれる。

元記事には具体的な技術アップデートや新機能の言及はなく、今回の急騰は技術的な進展よりも市場の投機的な勢いが主因と考えられる。


図解:Terra Luna Classic(LUNC)の価格推移と市場データの概要

クリックで拡大表示

応用と市場への影響

2026年2月27日午前4時37分(協定世界時)時点の主要データを以下に整理する。1ドル=約150円換算で日本円の概算も併記した。

項目 数値
現在価格 0.000044ドル(約0.0066円)(Blockchain Magazine報道)
24時間変動率 +21%
7日間変動率 +16.5%
30日間変動率 +16.78%
時価総額 約2億4,007万ドル(約360億円相当)、暗号資産全体で155位
時価総額変動率(24時間) +21.17%
24時間取引高 3,849万ドル(約57.7億円相当)
24時間高値 0.00004392ドル
24時間安値 0.0000356ドル
流通供給量 5.47兆LUNC
完全希薄化後時価総額(FDV) 約2億8,408万ドル(約426億円相当)
史上最高値(ATH) 119.18ドル(2022年4月5日)、現在価格との乖離:-99.99996%
史上最安値(ATL) 0.00000099967ドル(2022年5月13日)、ATLからの上昇率:+4,239%超

24時間の取引高3,849万ドルに対して時価総額は2億4,007万ドル。取引高対時価総額比率は約16%にのぼり、活発な投機が行われていることを示す。元記事でも、価格と時価総額が同時に上昇していることから「低流動性による見かけ上の値動きではなく、実際の買い需要が存在する」と分析されている。

直近1時間でもさらに4.9%の上昇が加わっており、短期的な勢いは強い。市場参加者は0.000045ドル付近のレジスタンス(上値抵抗線)を注視している。この水準を突破できるか、あるいは利益確定の売りに押されるかが、今後の方向性を左右する分岐点となる。

よくある誤解ミニコーナー

誤解①:「LUNCとLUNAは同じトークン」

両者は別のトークンだ。2022年の崩壊後、新チェーン側が「LUNA(Terra 2.0)」、旧チェーン側が「LUNC(Terra Luna Classic)」として分離された。価格も時価総額もまったく異なる。

誤解②:「21%上昇したなら、もう元の水準に近づいている」

現在価格は史上最高値から99.99996%下落した水準にある。仮に現在価格から100倍になったとしても、史上最高値にはまだ遠く及ばない。パーセンテージだけで回復度合いを判断するのは危険だ。

誤解③:「取引高が多い=長期的に安心」

取引高の急増は短期投機の活発さを示すことが多い。特にLUNCのように流通量が兆単位のトークンでは、短期の回転売買が取引高を押し上げるケースがある。取引高が多いこと自体はプロジェクトの健全性を保証しない。

レベル別アクション

初心者向け

  • LUNCの歴史(Terraエコシステム崩壊の経緯)をまず理解する
  • 「21%上昇」という数字だけで判断せず、史上最高値との乖離率を確認する
  • 流通供給量が5.47兆枚であることの意味を考えてみる
  • 少額であっても、余剰資金の範囲でのみ検討する

中級者向け

  • 取引高対時価総額比率(約16%)から投機の過熱度を判断する
  • 0.000045ドル付近のレジスタンスでの値動きを監視する
  • コミュニティ主導のバーン量と供給量の比率を定期的にチェックする
  • FDV(約2億8,408万ドル)と現在の時価総額の差から、潜在的な希薄化リスクを評価する
  • 日本居住者として、海外取引所利用時の法的リスク(後述)を必ず確認する

保存用チェックリスト

  • □ LUNC崩壊の歴史を確認したか
  • □ 流通供給量と時価総額の関係を理解したか
  • □ 取引に使う取引所の金融庁登録状況を確認したか
  • □ 利益が出た場合の税務処理(雑所得、最大55%課税)を理解しているか
  • □ 損失が出ても生活に影響しない金額で取引しているか
  • □ 利益確定と損切りの水準を事前に決めたか

未来展望とリスク

元記事は「速報段階の報道であり、市場環境は急速に変化しうる」と明記しており、投資助言ではないことを強調している。執筆者のAnanya Melhotra氏による本稿は、あくまで市場データの提示にとどまっている。

短期的には、7日間で+16.5%、30日間で+16.78%と上昇基調が続いており、3月にかけて買い圧力が持続している状況だ。ただし、直近の急騰後には利益確定の売りが入りやすく、0.000045ドル付近は重要なテスト地点となる。

データを追ってみた感覚だと、LUNCの最大のリスクはやはり5.47兆枚という膨大な供給量にある。バーンが進行中とはいえ、供給量の削減ペースが市場の期待に追いつかなければ、短期の急騰は持続しにくい。過去にも類似の低単価・大量供給トークンが急騰後に急落した事例は多く、Terraエコシステム崩壊そのものがプロジェクト信頼性に与えた傷は深い。

日本居住者向けの重要な注意点

  • LUNCを取り扱う取引所の多くは日本の金融庁に未登録であり、日本の投資者保護制度の対象外となる
  • 暗号資産の売買益は雑所得に分類され、所得税と住民税を合わせて最大55%の課税対象となる
  • 海外取引所で資産を預けている場合、取引所の破綻や不正時に日本の法的保護を受けられない可能性がある

まとめ

LUNCは24時間で21%、7日間で16.5%、30日間で16.78%の上昇を記録し、取引高も3,849万ドルに達した。価格と時価総額が同時に上昇しており、一定の買い需要が存在することは確かだ。

一方で、史上最高値からの乖離率は99.99996%。5.47兆枚の流通供給量、2022年のエコシステム崩壊という重い歴史、そしてコミュニティ主導プロジェクトとしてのガバナンス上の不確実性は依然として存在する。短期の値動きに目を奪われず、構造的なリスクを踏まえた上で判断することが重要だ。

この急騰は「回復の兆し」なのか、それとも「投機の波」に過ぎないのか。自分自身の投資基準に照らして、判断してみてほしい。

難しい用語ミニ解説(3つ)

完全希薄化後時価総額(FDV)

将来発行される可能性のあるトークンをすべて含めた場合の理論上の時価総額。流通供給量ベースの時価総額よりも大きくなることが多く、将来的な売り圧力のリスクを測る指標として使われる。LUNCの場合、FDVは約2億8,408万ドルで、現在の時価総額約2億4,007万ドルとの差は約4,400万ドルとなっている。

レジスタンス(上値抵抗線)

価格が上昇する際に、売り注文が集中しやすく突破が難しくなる価格帯のこと。LUNCでは0.000045ドル付近がこれにあたり、ここを超えられるかどうかが短期的な方向性の鍵となる。

トークンバーン(焼却)

流通しているトークンの一部を使用不能にすることで、供給量を減らす仕組み。供給が減れば1枚あたりの希少性が高まるという理論に基づく。ただし、LUNCのように供給量が兆単位の場合、バーンの効果が実感されるまでには相当な時間と規模が必要になる。

参照リンク・情報源

執筆日時:2026-02-27T13:20:23.774Z
本記事は情報提供を目的としています。最新情報は必ず公式サイト・取引所でご確認ください。
投資判断は自己責任で行い、余剰資金の範囲内で取引してください。

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