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108%急騰の暗号資産VVVは買い集めか供給構造から値動きの背景を探る

🎧 音声で聴く:ジョンとリラが本記事をもとに、現場視点と戦略視点から独自の見解をディスカッションしています。記事では詳細なデータと参照リンクをまとめています。

Venice Token(VVV)が週間108%急騰──オンチェーンデータが示す機関投資家の蓄積パターン

ご注意:暗号資産は価格変動が極めて大きい資産です。本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

導入

Venice Token(VVV)が24時間で34.2%上昇し、3.89ドル(約583円相当、1ドル=約150円換算)に到達した。(Blockchain Magazine報道) 週間の上昇率は108.4%。時価総額は1億6,940万ドル(約254億円相当)に膨れ上がった。

単なる投機的な値動きなのか、それとも構造的な買い集めが起きているのか。取引量と供給構造を丁寧に読み解くと、個人投資家主導の動きとは異なるパターンが浮かび上がる。

背景と課題

VVVの時価総額ランキングは世界199位。24時間の取引高は3,850万ドル(約57.8億円相当)で、時価総額に対する取引高の比率は22.7%に達している。(Blockchain Magazine報道)

この22.7%という数値は、通常の有機的な市場関心を示す8〜12%の水準を大幅に上回る。いわゆるポンプ・アンド・ダンプ(仕手的な吊り上げ後の売り崩し)では取引高比率が極端に高くなることもあるが、VVVの場合は30日間で+25.9%という下地ができた上での急騰という点が異なる。事前の地道な蓄積期間が存在していた可能性がある。

同時期のBitcoinは比較的狭いレンジで推移しており、アルトコイン全体の平均パフォーマンスも15〜20%程度だった。VVVの108%はこれらを大きく上回っており、プロジェクト固有の要因か、集中的な買い圧力の存在を示唆している。ここが分かれ目。

技術の核心

VVVのトークノミクス(トークンの経済設計)を確認する。流通供給量は4,350万トークンで、これは総供給量7,860万トークンの約55.3%にあたる。(Blockchain Magazine報道) 残り約44.7%はロック状態(売買不可の状態で保管)またはベスティング(段階的な解放スケジュール)の対象と推定される。

重要なのは、VVVには最大供給量の上限が設定されていない点だ。つまり、プロジェクト側がトークンを追加発行できる設計になっている。完全希薄化後の時価総額(すべてのトークンが流通した場合の想定時価総額)は3億610万ドル(約459億円相当)で、現在の時価総額に対して80.7%のプレミアムが乗っている。

この「供給上限なし+44.7%の未流通トークン」という組み合わせは、長期的にはインフレ圧力(希薄化によるトークン価値の低下)を生む構造だ。それにもかかわらず現在の価格が上昇しているということは、売り手を上回る買い圧力が継続的に存在していることを意味する。元記事の分析では、強力なファンダメンタル要因か、精巧なマーケットメイク(流動性供給による価格安定化)が売り手を吸収していると指摘されている。

なお、元記事ではVVVが稼働するブロックチェーン名やマイグレーション履歴、バーンメカニズムについての具体的な記載はなかった。


図解:Venice Token(VVV)の価格推移と主要指標のまとめ

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応用と市場への影響

以下の表にVVVの主要な市場データを整理した。すべてのデータは2026年2月15日時点のものである。(Blockchain Magazine報道)

項目 数値
現在価格 3.89ドル(約583円)
24時間変動率 +34.2%
7日間変動率 +108.4%
30日間変動率 +25.9%
1時間変動率 -1.72%
時価総額 1億6,940万ドル(約254億円)/199位
24時間取引高 3,850万ドル(約57.8億円)
取引高/時価総額比率 22.7%
流通供給量 4,350万トークン(総供給量の55.3%)
総供給量 7,860万トークン
最大供給量 上限なし
完全希薄化後時価総額(FDV) 3億610万ドル(約459億円)
史上最高値(ATH) 22.58ドル(2025年1月28日)
ATHからの下落率 -82.8%
史上最安値(ATL) 0.92ドル(2025年12月1日)
ATLからの上昇率 +323%
24時間の時価総額増加額 4,330万ドル(約65億円)
日中の値幅 2.80ドル〜4.28ドル(52.8%の変動幅)

テクニカル分析の観点では、元記事は3つの重要な抵抗帯を示している。直近の抵抗帯が4.00〜4.28ドル(日中高値)、中間抵抗が5.50〜6.00ドル(ATHからの50%フィボナッチリトレースメント)、主要抵抗が8.00〜9.00ドル(過去の保ち合いゾーン)だ。一方、サポートは3.20〜3.40ドル(先週のブレイクアウト水準)と2.80ドル(24時間安値)に設定されている。

24時間で時価総額が4,330万ドル増加したのに対し、取引高は3,850万ドル。この比率が1.12倍であることは、価格上昇が純粋に取引量だけで駆動されたのではなく、ホルダーの蓄積(売らずに保有する動き)が背景にある可能性を示す。正直なところ、この「取引高に対して時価総額の伸びがわずかに上回る」パターンは、中型銘柄の初動局面でしばしば見られる特徴であり、注目に値する。

よくある誤解ミニコーナー

誤解1:「108%上がったなら、もう天井が近い」
7日間で+108.4%に対し24時間では+34.2%。つまり、上昇速度は「減速」ではなく「加速」している。元記事の分析ではこれを「初期段階のモメンタムに見られるパターン」と位置づけている。ただし、これは天井が遠いことを意味するわけではない。1時間足では-1.72%の反落も確認されており、4.00ドルの心理的節目での利益確定売りが入っている。

誤解2:「時価総額199位だから安全」
時価総額1〜3億ドル帯の中型銘柄は、上昇相場ではリスク調整後リターンが高い傾向がある。だが反面、Bitcoinが10〜15%調整すると、この帯の銘柄は30〜50%の下落に見舞われることが多い。「ランキングが高くない=リスクが低い」ではまったくない。

誤解3:「取引量が大きいから安心」
22.7%の取引高比率は確かに高い。だが元記事は、これが「本物の買い集め」なのか「協調的なマーケットメイク」なのかを断定していない。今後72時間で取引高が時価総額の15%以上を維持できるかどうかが判断材料になると指摘されている。

レベル別アクション

初心者向け:

  • VVVはATHから82.8%下落した水準にある中型銘柄であり、値動きが非常に大きいことをまず理解する
  • 最大供給量に上限がないトークンは、将来的にトークン価値が希薄化するリスクがある点を知っておく
  • VVVが日本国内の金融庁登録取引所で取り扱われているか確認する(未登録の海外取引所での取引は日本の投資者保護制度の対象外)

中級者向け:

  • 取引高比率(22.7%)が今後3日間で15%以上を維持するか観察する
  • 7日移動平均線が30日移動平均線を上抜けるゴールデンクロスの発生を確認する
  • 4.00ドルの心理的抵抗帯を24時間以内に回復できるかが短期的な判断材料になる
  • ポジションサイズはポートフォリオの2〜3%以内に抑え、3.20ドル以下にストップロスを設定する

上級者向け:

  • FDV(3億610万ドル)が安定するには累積取引量で5.5〜6.5億ドル程度が必要との試算がある。現在のペースが2〜3週間続けば、3.50〜4.00ドル帯が新たなサポートゾーンになる可能性
  • 5.50ドル突破時に24時間取引高が5,000万ドルを超えれば、8.00〜9.00ドルゾーンへの継続上昇シグナル
  • 逆に2.80ドルを割り込むとストップロスの連鎖発動で2.00〜2.20ドル帯まで急落するリスク
  • 大口ウォレットの動き(特にチーム保有分やベスティング解除の加速)をオンチェーンで監視する

未来展望とリスク

元記事は複数のリスク要因を明確に指摘している。

第一に、ATH付近(22.58ドル)で購入した保有者が現在の水準を「出口」と捉える可能性。2025年1月28日のATHは市場全体の過熱期と重なっており、含み損を抱えたままの保有者が大量に存在すると推定される。

第二に、最大供給量の上限がない設計。未流通の44.7%のトークンについて、ロック解除の加速やチームによる売却がアナウンスされた場合、上昇の勢いは一気に失われかねない。

第三に、108%の週間上昇そのものがリスクだという逆説的な指摘。元記事は「30〜40%の健全な調整がむしろ長期的な強気シナリオを強化する」という対立意見も提示している。パラボリックな値動き(放物線状の急騰)はモメンタムトレーダーを引き寄せるが、長期保有者の割合は薄まりやすい。

データを追ってみた感覚だと、日本の投資家にとって最も見落としがちなのは「海外取引所リスク」だ。VVVは国内の金融庁登録業者で取り扱われていない可能性が高く、海外取引所で取引する場合は日本の投資者保護制度の対象外になる。加えて、暗号資産の利益は雑所得として最大55%(所得税+住民税)の課税対象になる点も、利益が出た後に想定外の負担になりやすい。

まとめ

Venice Token(VVV)の週間108.4%急騰は、取引高比率22.7%や時価総額増加率1.12倍といった指標から見ると、単純な投機ではなく構造的な買い集めの可能性を示している。ATLの0.92ドルからは323%上昇しており、トレンド転換の初期局面にある可能性もある。

一方で、ATHから82.8%下落した水準にあること、最大供給量の上限がないこと、未流通トークンが44.7%残っていることは、いずれも無視できない下方リスクだ。元記事の著者も慎重な姿勢を崩しておらず、ポジションサイズを2〜3%以内に抑えるよう推奨している。

VVVの今後の値動きを左右するのは、取引高の持続性とBitcoinの動向。この2つを注視しつつ、自分のリスク許容度と照らし合わせて判断することが求められる。

難しい用語ミニ解説(3つ)

フィボナッチリトレースメント:価格の高値と安値の間に、特定の比率(38.2%、50%、61.8%など)の水平線を引いて、反発や反落のポイントを推定するテクニカル分析の手法。VVVの場合、ATH(22.58ドル)と現在価格の間の50%水準が5.50〜6.00ドルにあたる。

完全希薄化後時価総額(FDV):すべてのトークン(未発行分・ロック分を含む)が現在の価格で流通したと仮定した場合の時価総額。VVVのFDVは3億610万ドルで、現在の時価総額1億6,940万ドルに対して約1.8倍。この差が大きいほど、将来の希薄化リスクが高い。

取引高対時価総額比率:24時間取引高を時価総額で割った値。8〜12%が通常の有機的な関心水準とされ、これを大幅に超えると急速な資金流入(または流出)が起きていることを示す。VVVの22.7%は同ランク帯の平均(12〜15%)を大きく上回っている。

参照リンク・情報源

執筆日時:2026-02-15T15:04:52.594Z
本記事は情報提供を目的としています。最新情報は必ず公式サイト・取引所でご確認ください。
投資判断は自己責任で行い、余剰資金の範囲内で取引してください。

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